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安全資産の危険性

みなさんは安全資産と呼ばれる資産をご存知でしょうか。株式等をリスク性資産とするのに対して、リスクが比較的低い資産のことをこう呼ぶことがあります。

 

後述しますが、安全資産のうち最も身近なものはやはり預貯金でしょう。銀行に預けたお金は一行につき1,000万円とその利息分までは何があっても守られるため、安心して銀行にお金を預けている方がほとんどだと思います。

 

その他にも安全資産と呼ばれるものはいくつかありますが、それぞれに異なる特徴や危険性もあります。

 

本日は、安全資産の中でも代表的ないくつかの資産について特徴を紹介したいと思います。

 

■安全資産の例

 

 

安全資産の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・価格変動が小さい
・リターンが約束されている
・景気の変動に左右されにくい

 

 

以上のような条件から、安全資産として挙げられるものとしては、次の資産が当てはまるのではないかと思います。

 

・預貯金
・公社債
・金

 

■安全資産にもそれぞれ特徴が異なる

 

 

一口に安全資産といってもその特徴は異なっています。

 

預貯金は銀行がお金を預かってくれるため、額面上のお金が減ることはありませんし、預け入れている間は利子がつきます。元本が守られていることから、安全資産として誰もが利用しています。

 

ただし、銀行が絶対的に安全かと言われるとそうではなく、当然破綻のリスクなどは抱えています。
前述した通り、一行につき1,000万円を超える預貯金がある人は銀行の破綻によってお金が失われてしまう可能性があります。

 

公社債の場合は発行体の信用力によってリスクが異なってきます。債券なので一定のリターンが約束されているものが多いですが、国がリターンを保証しているもの(国債)と一企業がリターンを保証しているもの(社債)では安全度は異なります。大企業の社債なのか、中小企業の社債なのかにもよってリスクの度合いは異なります。

 

そして、預貯金や公社債は非常に安心安全な資産ですが、一定のリターンが約束されていてもインフレでお金の価値が目減りしてしまうリスクを潜在的に抱えているため注意が必要です。

 

金は昔から価値を持ち続けている金属なので安全資産に分類されることがあります。しかし実は価格変動は激しく、1980年から2000年にかけては5分の1に価格が落ちたり、2000年から2018年にかけては4倍ほどに価格が上昇したりしています。
株式市場とは相関性が低いので、分散投資を考える上でポートフォリオの1つとして保有するのは良いと思います。

 

■適切な割合のリスクを取るのも大切

 

 

安全資産と呼ばれるものにもそれぞれ異なる特徴があることがわかりました。

 

そして、どの資産も絶対的に安全であるというのは言い切れないことも同時に知っていただきたいと思います。

 

景気の変動やインフレなどで安全資産といえども価値が目減りしたり、お金が減ってしまうことは十分あり得るということです。

 

スポーツのチームを思い浮かべてみてください。チームの中には必ず攻める選手と守る選手両方がいて、戦略的に勝利することを目指します。

 

これはお金でもまったく同じことが言えます。
お金も自分の資産(チーム)の全てを守りの部分に配置していては勝利することはできません。適切な割合はリスク資産(攻めの部分)に振り向けて攻守のバランスを保たないことにはお金のマネジメントに成功(勝利)することはありません。

 

安全資産にこだわるのではなく、自分が取れるリスクの範囲を知り、うまくお金をマネジメントしていくことが大切です。安全資産しか持っていないという方はぜひお金のマネジメントを意識してみてください。

 

 

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