金融資産が軒並下落した2018年

 

2018年も残すところあとわずか。

この金融コラムも、本日の投稿をもって年内最後の投稿となります。

 

振り返ってみると2018年は金融市場が激動した1年だったと言えます。

記憶に新しいところで言えば、年末にかけての株価の大幅下落でしょうか。

米国の株価下落を受けた流れで日本株も大きく下落。日経平均は長く2万円を維持していたものの、一時18,900円程にまで下落するなど、大荒れの状態に陥りました。

その後は株価を戻し、年内最後の取引である大納会の終値は20,014円で取引を終えましたが、2017年の大納会と比べると2,750円(14%)も下落したことになります。

 

株価をはじめ、多くの資産が荒れた2018年。

本日は、激動だった2018年の金融市場を振り返ってみましょう。

 

■ほぼ全ての資産が下落で終わる

 

2018年の金融市場はほとんどのリスク資産がリターンがマイナスで終わるという結末を迎えました。

2017年は多くの資産でプラスのリターンとなっていたことから、金融市場はこの1年間で大きく状況が変わったことになります。

 

金融危機後の10年間は中央銀行が進めた量的緩和の煽りを受けて投資資金はリスク資産に向かっていましたが、米中貿易摩擦や欧米の政治混乱など、様々な悲観的なニュースによって景気不透明感が広がったことでリスク資産から資金が流出し軒並み下落に陥りました。

 

実際に株式相場を見てみると、46ヵ国・地域中、43市場で下落。日本は安倍政権発足以来6年間続いた上昇記録が途絶え、7年ぶりに下落に転じました。

 

世界の株式時価総額は、年初には過去最高の85兆ドル(約9,400兆円)を記録しましたが、足元では67兆ドル(約7,500兆円)と2割も減りました。

 

下落したのは株だけではなく、通常は株とは逆の値動きをする債券もおおむね下落し、原油などの商品や不動産投資信託(REIT)からも資金が流出しました。

 

世界の約80資産のうち、実に4分の3の資産がマイナス圏に沈んでいます。敗者の多さでは2008年の金融危機以来の異常事態だと言えます。

 

■逃げたお金はどこへ?

 

株式をはじめとするリスク資産から逃げ出した投資資金はどこへ行ったのでしょうか。

 

その答えは、現金や債券をはじめとする安全資産。
12月には投資家が現金の代わりとして買うことの多い米国の短期国債に資金が集まり、安全資産の代表格である金は4%上昇しました。

日本では年末の28日に、長期金利が1年3ヶ月ぶりにマイナスに転じる等、10年間で膨れ上がった投資資金が一気にリスク資産から安全資産に流れ込んだことがわかります。

 

主要国の量的緩和が縮小されることがきっかけに景気が冷え込むと判断した投資家が多かったようです。

 

■2019年の不透明感は一段と深まる

 

米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめ、2018年は世界の30ヵ国以上で利上げが行われました。

また、2008年の金融危機後に世界の中央銀行が進めてきた量的緩和は2018年に転換点を迎え、2019年からは量的引き締めが行われようとしています。

 

これらの政策は少しずつ回復してきた景気を反映した動きではあるものの、必要以上に景気に冷や水を浴びせてしまう「オーバーキル」の状態に陥るのではないかという懸念もくすぶっています。

さらには冒頭述べたような米中貿易摩擦や欧米の政治混乱の下で始まろうとしている2019年は、不透明感が拭えない状態です。

 

中央銀行が舵取りを誤れば景気が後退してしまう。一方で緩和状態がこれ以上長引けば長引くほど将来に禍根を残すことになり、どちらにせよ厳しい状況になるかもしれません。
世界の中央銀行がどう動くのか。そっと市場を見守ってみることにします。

 

寒い日が続きますが、どうかよいお年をお迎えください。

 

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