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知らないと損する、投資信託と貯蓄型保険の役割

「最近話題のNISAやiDeCoで投資信託を買ってみた。」

 

「知り合いの保険屋さんからお金が貯まる保険に入った。」

 

このようの経緯で投資信託や貯蓄型保険を契約している方は多いのではないでしょうか。

 

これらはどちらも、月々支払いをして将来的にお金が貯まっていく代表的な金融商品です。
多くの方は上記のような経緯で「なんとなく」契約した方が多いと思いますが、この2種類の金融商品の役割を知らないだけで一生涯で数千万円も差が生まれてしまうことはご存知でしょうか。

 

これらの金融商品を契約する前に、そもそも投資と保険の役割の違いを知らないことには自分にとって適切な商品を選ぶことはできません。
本日は、日本人のほとんどの人が知らない、投資信託と貯蓄型保険の正しい考え方をお伝えしていきます。

 

◼保険の目的は「万が一の保障

 

 

まず投資信託と貯蓄型の保険では、本来の目的が違うことは意識しておくことが必要です。
保険の本来の役割は「万が一のときに家族にお金が遺せる」ということです。

 

万が一の事態に備えて、まとまった金額を家族に遺せるように準備をしておきたい方にとっては保険は加入しておくべき商品だと言えます。

 

例えば、子供が生まれたら収入保障保険(死亡保険)に加入したり、自営業者の方が所得保障保険や就業不能保険に加入するのは本来の保険の役割ということができます。

 

日本人は、保守的な国民性ということもあり、世界で一番保険の加入率が高いという事実があります。
そんな環境の中で保険屋さんから「みんな入っていますよ」「貯蓄もできて保障も備えられて一石二鳥ですよ」と言われるため、多くの人は貯蓄型の保険に加入しがちです。

 

 

◼投資の目的は「お金を育てること

 

一方、投資の役割は「お金を育てること」です。そのため、投資信託はお金を殖やすことに特化した商品ということができます。

 

保険では、外貨建保険や個人年金保険に加入して長い時間お金を払い込み続けてもそれほど大きくお金を育てることはできません。

多くの方が契約している外貨建保険では、30年間保険料を払い込み続けても1.5倍程度、個人年金保険では1.3倍程度が限界です。

 

しかし、投資信託は同じ時間投資し続けることで数倍にまでお金を育てることが十分に可能です。

 

例えば30歳の方が上記の貯蓄型保険と同じく30年間、投資信託を毎月3万円ずつ積み立てたとします。

投資信託の平均利回りは平均して年4~6%程度とされているので、中央値である5%で運用できたとします。その場合、60歳の時点ではどのくらいの金額が貯まると思いますか?

 

元本は1,080万円なのに対して、貯まる金額は2,496万円と、2倍以上になります。

もちろん、平均値での運用という計算なので、
例えば年齢が若く、平均より積極的にリスクを取れる場合はさらにお金を大きく育てることができます。

 

◼保険はお金を貯めたり殖やしたりすることには向かない

 

このように、まずは投資と保険、それぞれの役割を認識することが何よりも大切です。

この役割がわかっていると、保険でお金を貯めたり殖やしたりすることは本来の筋から外れるため効率が悪いということに気がつくはずです。
投資信託と貯蓄型の保険は似ているようで、その本質は大きく異なるのです。

 

「お金を殖やしたい」「将来のライフプランの為にお金を育てていきたい」「物価上昇に伴うお金の価値の減少や年金を確保したい」という方は投資信託を始めとする投資商品を選ぶことが正しい金融商品の選択になります。

保険は「万が一の事態に備えたい」という場合に限り検討するようにしましょう。

 

一番効率が良いのは、保険はお金が貯まらない掛け捨てのものにして月々の保険料を安く抑え、その分のお金を投資信託で大きく育てる、という方法です。

このやり方であれば保険料を安く保障は十分に備えることができ、かつ将来のお金を育てていけるためお金の不安をなくすことができます。

 

知っているか、知らないかというだけで数千万円単位で違いが出るのが金融の世界。それぞれの商品の役割を理解して上手に組み合わせることで、得する金融商品の選択をしていきましょう。

 

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