
投資が身近になるからこそ私たちに求められるもの
クレジットカードで支払うことで貯まっていくポイント。このポイントを投資信託や株式に投資できるサービスが相次いで登場しています。
クレディセゾン、楽天証券など、参入企業は1年強で6社に増えました。また、試験段階ではあるものの3月にはJR東日本もポイント運用サービスを始めました。
ポイントは多くの投資初心者の方にとって投資の入り口になっており、最近では投資が身近になってきました。
本日は、投資が身近になってきている今だからこそ私たちに求められるものは何か、ということを考えていきます。
◼家計の半分以上は現預金に。進まない「貯蓄から投資」
日銀資金循環統計によると、日本の家計における金融資産は今や1800兆円以上にのぼるとされています。
そのうち、現預金が占める割合は51%で、株や投資信託などのリスク商品の3倍の水準になっています。これは株式相場が活況だった昨年でさえ、多くの方は投資にお金を振り向けなかったということを意味しています。
◼ポイント投資で投資のハードルが低くなる
しかし、現金では数百円の投資でさえためらう人もポイントであれば「もともと無かったもの」としてリスクを取ることをいとわない傾向にあるようです。
これまで投資に無関心だった若い世代がポイント投資をきっかけに株式や為替相場に興味をもって勉強を始めれば、いつかは「本物の」個人投資家に育つかもしれません。
◼投資が身近になるからこそ私たちに求められるもの
「貯蓄から投資へ」をスローガンに、国が主導して日本の眠れる金融資産(預貯金)を市中に流し、経済を活性化させようとしています。
そういったこともあり、ヤフーやLINE等の日々の生活に身近な企業でも投資商品が買えるようになったり、ポイントを運用するサービス等が普及してきています。
こうして、金融商品は身近になっていくなかで私たちに足りないものは、金融商品を適切に選別することのできる知識、「金融リテラシー」です。
お金のことは学校では教育されず、家庭においてもお金の教育を受けたことがあるという方はごく少数派だと思います。
そのため、金融リテラシーについては自助努力で身につけるしかありません。
金融は、一般的な年収のサラリーマンの方でさえ、誰から聞いて何を信じるかによって一生涯で1億円もの差が生まれると言われています。
金融商品を手軽に購入できる時代だからこそ、私たち一人一人が金融リテラシーを高めて適切な金融商品を選べるようになることが何よりも大切です。