
投資で生活をするためには
「投資したお金で経済的に自由に生活ができている」というのは誰しもが憧れるライフスタイルではないでしょうか。
このように、投資の収入によって生活費を賄う、投資の収入によってアーリーリタイアするというのは、投資をする人たちの目標の一つになることが多いようです。
それでは、それらに達するための現実的なラインはどのくらいの資産額になると思いますか?
本日は、実際にはどのくらいの資産があれば投資で生活できるようになるのかを考えてみたいと思います。
■安定的な収入が得られる投資
まず、投資で生活するからには大きなお金を一括で投資をして、そこから生活できるだけのお金を安定的かつ定期的に生み出す必要があります。
毎月の収入を期待するのに、月々得られるお金が全く異なったり損失が出るようであれば、生活費として考えるのは難しいです。
そういった観点から言うと、大きな金額をまとめて投資する場合は価格変動が激しい株式やFX、先物取引よりかは最初から発行体が金利を約束してくれて値動きが比較的少ない債券の方が適していると言えます。
また不動産投資も毎月の家賃収入が得られることから、収入が安定しやすい投資と言われています。
最初から現金で買える方は少ないと思いますので、ローンを組んで返済とのバランスを見ながら収入を作っていく必要があります。
あまり大きなローンを組んでリスクを負いたくないという方は、ローンが完済した物件を少しずつ増やしながら投資を進めていくと堅実に資産を増やしていくことができます。
そのためには、手元にあるお金を繰上返済等に充てていくことが必要になります。
■どのくらいの資産があれば良い?
では、投資のみで生活費を賄うのはどのくらいの資産があれば可能なのでしょうか。これを知るためには、まず自分自身が毎月どのくらいの収入があれば生活できるのかを知る必要があります。
仮に、毎月必要な生活費が40万円だとします。
投資で安定的に得られるリターンとしては、高く見積もっても年利5%程度が現実的です。
もちろんこれよりも高い利回りの商品は存在していますが、それ相当のリスクを負った上で投資する必要があるものが多いです。
年利5%の利回りで毎月40万円を得るために必要な資産額は、
40万円×12ヶ月÷5%=9,600万円
と約1億円ほどになることになります。
必要な生活費が20万円程度という方は5000万円ほどあれば実現可能でしょうし、高いリスクを負って利回りを追求すると、もっと少ない金額でも実現可能になります。
■投資に頼りすぎない
上記の金額を見て、多くの人は「自分とはまったく次元が違う話」と思われたかもしれません。
たしかに、とても大きい金額ではありますが、毎月8万円程度を利回り7%程度で30年間積み立て投資すると、最後に残るお金は約9,400万円となります。
また、資産がないうちは月々3万円程度を投資で積み立てていって、資産ができてきたら投資で殖えたお金を使ってより利回りの良い投資をしてみる、といった方法を取ると目標金額のお金を作るまでの時間が早くなります。
資産を形成する上で大切なのは、時間をかけること。時間をかければゼロからでも十分に資産を作ることは可能ですし、共働きのご夫婦などではもっと早く実現できることもあるかもしれません。
ただし、投資に頼りきらないことも大切です。安定的に5%程度が得られるインカム投資も、リスクがないわけではありませんので、投資したお金が減ってしまうこともあり得ます。
すべて投資ありきで考えるということは、自分の生活を外部の環境に委ねることでもあります。
一番確実なのは、自分自身がお金を生み出す(稼げる)力を持つこと。
このことが、投資の力を最大限発揮する上でも大切なリスクヘッジになるのです。
いずれにせよ投資だけで生活ができる状態というのは、一朝一夕で築くことはできません。
ぜひ自分に合った方法で少しずつ資産を増やしていくことを考えてみてください。