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『教育が高くつくというなら、無知はもっと高くつく』
〜 ベンジャミン・フランクリン 〜

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金融市場にいる2匹の動物について

 

株式会社ワンクエストの竹澤です。

みなさんは金融市場にいる「ブラック・スワン」と「グレー・リノ」という2匹の動物をご存知でしょうか。
本日はこの言葉について解説します。

ブラック・スワン

ブラック・スワン(黒い白鳥)とは「滅多に起きることはないが、起きると世界的に株価大暴落などをもたらす事象」ことを指す比喩表現です。従来、すべての白鳥は白色と信じられていましたが、オーストラリアで黒い白鳥が発見され、常識が覆されたことからこの名が付けられました。

ブラック・スワンの例としては、1987年のブラックマンデー、2008年のリーマンショック、今年のコロナショックがあります。これらは全て、誰も予想していなかった突発的な事象をきっかけに、株価の大暴落を引き起こしました。

ブラック・スワンは、いわば事故のようなもので、世界三大投資家であるウォーレン・バフェット氏も予測不可能です。そのため、我々個人レベルでは対策の立てようがなく、気にしすぎないことが1番です
(とはいえ、暴落が起きるかもしれないという心構えを常に持っておくことは必要かと思います。)

グレー・リノ

グレー・リノ(灰色のサイ)とは「実際に存在しており、問題化すると影響が大きいものの、普段は軽視されている事象」のことを指す比喩表現です。
サイは大きく存在感があるため、存在は認識されていますが、普段は大人しいため、問題だと思われていません。しかし、一度暴れ始めると大きな被害をもたらす恐れがあるということからこの名が付けられました。

例としては、政府の債務増大があります。国の借金の増大は問題だと認識されるものの、色々と理由を付けられ軽視されがちです。しかし、実際に国の債務問題が深刻化しデフォルトに繋がった場合、社会に大きな影響を及ぼす可能性があります。

グレー・リノの特徴は、問題が本当に発生するか、発生するとしてもいつ発生するかが分からないことです。
上記債務増大の例だと、本当にデフォルトにつながるのか(経済力が上がり、借金を返せるかもしれない)、デフォルトとなる場合でもいつ起きるのか(1か月後か1年後か、10年後か)を正確に予想することは非常に難しいです。

そのため、グレー・リノに対しては、過度に悲観的にも楽観的にもならず、その事象についてしっかりと分析することが重要です。

いかがだったでしょうか。
金融市場にいる2匹の動物について、是非覚えていただければと思います。

 

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