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〜 ベンジャミン・フランクリン 〜

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実は、投資は面白くない

「せっかく投資するなら、一発ドカンと大儲けしてやる!」

 

上記のように「投資=一攫千金」「投資=ギャンブル」といったイメージを持ってらっしゃる方は意外と多くいるのではないでしょうか。

 

しかし、投資家達を豊かにしてきたのは、決して一攫千金を狙った投資ばかりではありません。
多くの先人たちが成功してきた投資というのは、実はとても地味で面白みに欠けるものだったりするのです。

 

本日は、多くの方を豊かにしてきた投資と、安定的に資産を増やす投資手法についてお伝えしていきます。

 

◼伝統的資産

 

投資用語の中に「伝統的資産」と呼ばれるものがあります。
ずいぶんと重々しい名前がついていますが、これはほとんどの場合は国内株式、国内債券、海外株式、海外債券の4つの資産のことを指しています。
誰もが証券会社やネット証券で気軽に買うことができます。

 

伝統的資産での運用は、主にその資産の値上がり益(キャピタルゲイン)や配当・利子収入(インカムゲイン)が目的とされます。

 

「投資は難しい」というイメージをお持ちの方は多いと思いますが、実はこれらの資産を長期的に持つことで高い確率でお金を増やすことができます。

 

例えば、株式は企業で上がった利益を投資家に還元するものですので、世界の企業が衰退していかない限り投資家に利益をもたらしてくれます。
また、債券は最初から金利が定められていて満期まで保有するといくら利益が出るかが決まっています。

 

このことを知っていると、月々1~2万程の資金であっても長期的に投資できるのであれば、株式や債券を持たない方が損だということがわかります。

 

◼平均的な利回りは?

 

それでは、これらの伝統的資産の平均的な利回りはどのくらいになるのかを見てみます。
下記のデータは2018年3月を基準にして、日本を除く世界の過去30年間の平均値を示したものです。

 

・株式
MSCI オール・カントリー・ワールド (ACWI) 除く日本 (円)
+9.0%/年

・債券
FTSE/シティグループ 世界国債インデックス 除く日本 (円)
+5.7%/年

 

これらの指数で見てみると、株式が年平均+9.0%、債券が年平均+5.7%の利回りであったことがわかります。
日本の常識で考えるとあり得ない利回りですが、海外資産を組み込むことで高い利回りを確保することができます。

 

つまり、過去30年間はこれらの資産をただ持っているだけでも、平均して年5%以上の利益を出すことが可能だったということになります。

 

ただ、逆にいうと、年平均で増えるのはこのくらいの数値にすぎないということにもなります。
多くの方が思っている「投資=一攫千金」というようなイメージは伝統的資産の場合は当てはまらず、投資は意外と地味でつまらないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

◼コア・サテライト投資で面白くない投資にも目を向ける

 

一方で最近流行っている暗号通貨やFXといったものは、すごいスピードで大きな利益を上げることも可能です。私もそうでしたが、ある仮想通貨を買って1年で資産が10倍以上になったこともありました。

 

しかし、これらの資産は過去何十年も利益を上げ続けてきた伝統的資産のような安定感はないことも事実です。
特に暗号通貨は本質的な価値を評価することは誰にもできないため、市場参加者の気分で大きく価格が変わってしまいます。

 

投資手法のひとつに「コア・サテライト投資」というものがあります。
「コア」は債券を始めとする伝統的資産で安定的に投資する一方、「サテライト」の部分で暗号通貨やFX等、リスクは高いけれどもリターンも大きい投資をするという方法です。
つまり、投資をする上でも「攻めの投資」と「守りの投資」をバランス良く持つことで長期的に大きくお金を増やすことができるというものです。

 

たとえ年利が5%であったとしても、30年間複利で運用ができれば資産は4.3倍にも増やすことができることを考えると、「コア」を大切にして面白くない投資を長く続けられる方こそが、最後に良い結果を得られるのかもしれません。

 

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