年収と手取り額
今年も残すところあとわずか。
人によっては冬のボーナスも支給されて、そろそろご自身の年収がはっきりわかってくるのではないでしょうか。
しかし、実際は年収(額面)から所得税、住民税、社会保険料などが引かれるため、手取りの金額というのは意外と少なくなります。
では、実際に私たちは額面の何%の金額を手取りとしてもらっているのか。
本日は実際にいくつかの年収のパターンでいくらくらいの手取り額になるのかご紹介したいと思います。
■年収ごとの手取り額は
一般的に多いとされる年収300万円、500万円、700万円、1000万円の場合の手取り額を見てみます。
正確にはその人の条件(扶養者・子供の有無、年金基金などへの加入の有無)によって変わってきますので、ここではおおよその金額をお伝えします。
・年収300万の場合
→約240万円前後
・年収500万の場合
→約400万円前後
・年収700万の場合
→約540万円前後
・年収1000万の場合
→約740万円前後
このくらいの年収の場合、概ね額面の70~80%が手取り額になるということがわかります。
年収が1000万円を超えてくると70%を切ってきて、3000万円を超えると60%を切ってくるという感じになってくるようです。
■稼げば稼ぐほど増える税金負担
日本の所得税には「累進課税」という仕組みがあります。
これは、簡単に言うと所得が上がれば上がるほど所得税の税率も高くなるという仕組みです。
具体的には、課税所得(実際に税金がかかる所得)に対して以下のように所得税率が決まってきます。
・195万円以下
→5%
・195万円~330万円
→10%
・330万円~695万円
→20%
・695万円~900万円
→23%
・900~1800万円
→33%
・1800万円~4000万円
→40%
・4000万円超
→45%
所得が上がれば上がるほど、税金が高くなることがお分かりいただけると思います。
最高税率の場合、所得の半分は税金として消えてなくなってしまいます。
■副業や投資に価値がある理由
上記のように会社員のみの収入である場合には、必ず引かれる税金や社会保険料を抑える手段というのはありません。
ですが、実は最近話題の副業や投資は税制的な側面でも価値があるということはご存じでしょうか?
例えば副業や不動産投資などを行っている場合には、利益や損失の額を自分でコントロールすることで、会社員として支払った税金の還付などを受けることができます。
また株式投資や投資信託などで得られた利益にかかる税金は基本的には20.315%と決められています。
これらの税金は累進課税という仕組みにはなっていないため、投資でどんなに利益がたくさん出ても高い税率の負担となることはありません。
つまり、大きな所得を得るのであればサラリーマンとして働くよりも、副業として働いて損益通算をしたり投資で所得を増やした方が税金が安く済むことになります。
通常の会社員の方は収入や税金、社会保険料をコントロールすることはほぼできません。
だからこそ、積極的に副業や投資の目を向けてみると自分の生き方の可能性が広がっていくかもしれません。