
社会保険料の決まり方
毎月、楽しみにしているお給料。
給与明細を見て「こんなに社会保険が引かれてる・・・」とがっかりすることはありませんか?
会社員の方がみんな払っている社会保険料ですが、この額はどういう仕組みで決まっているのかを知っている方は少ないように思います。
そこで、本日は私たちが毎月払っている社会保険がどのように決まり、どのように考えていけば良いかを見ていきます。
◼4~6月の給料で1年分の保険料が決まる
会社員の方が加入している社会保険には、「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」「雇用保険」の4つが存在しています。
そのうち、「健康保険」「介護保険」「厚生年金保険」に関しては、4~6月の給料の額を基に毎月の掛け金が決まることになります。
「4~6月の平均給料」のことを「標準報酬月額」といい、この標準報酬月額を基に、その年の9月からいくらの社会保険料を納めることになるかが決まります。
標準報酬月額には、
・給与
・残業代などの給与手当
・通勤手当などの交通費
・現物支給された報酬
なども含まれます。そのため、例えば3月~5月で残業を抑えることができれば、4月~6月の残業代を少なくできることから標準報酬月額が低くなり、結果的にその年の社会保険料を安くすることができます。
◼おおむね、給料の30%が社会保険に
では、これらの社会保険料はどのくらいの額が引かれているのでしょうか。
それぞれの種類別に、以下のようになっています。
・雇用保険
給与総支給額に雇用保険料率0.3%をかけた数字
・健康保険
標準報酬月額に9.90%をかけた数字
(全国健康保険協会)
介護保険
標準報酬月額に1.57%をかけた数字
(全国健康保険協会)
厚生年金
標準報酬月額に18.3%をかけた数字
この中で特に大きいのは、年金です。年金だけでも給料の2割くらいは引かれています。
全て合わせると、おおむね給料の30%ほどは社会保険料の支払いに消えていることがわかります。
◼社会保険料は会社が半分負担してくれている
実は、会社員の方の場合は、この社会保険料のうち半分程度を会社が負担してくれています。
そのため実際に給料から引かれているのは給料の15%~20%程度になっているはずなので、ぜひご自身の給料で計算してみてください。
この社会保険料は、会社員の方の場合は大幅に削減することはなかなか難しいと思います。
そのため、どう削減するかというより、かならず払わなければいけない「保険」だと割り切って考えた方が良さそうです。
社会保険料を払っている事で守られている部分がたくさんあることも事実なので、保険料を支払うことでどのような保障が得られているのかも知っておくことで、無駄な保険に入らなくて済むようになります。