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『教育が高くつくというなら、無知はもっと高くつく』
〜 ベンジャミン・フランクリン 〜

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会社の成績表を読んでみよう!財務講座①

世の中のほとんどの方が勤めている会社。日々働いて給料を得ているけれども、その会社の成績表である決算書は見たことがないという方は多いと思います。

普段の生活では見慣れないもののため難しいと思われる方も多いですが、基礎的な財務の知識を身に付けておくと仕事の役に立つことは間違いありません。

ここでは、そんな企業の成績表である決算書を読みこなすうえで基礎となるポイントを3日間にわたってお伝えしていきます。

◼企業の儲けを見る損益計算書

損益計算書とは決算書の1つで、一定期間の会社の経営成績を表しています。

売上とそれに掛かった諸々の費用、利益が表示されています。

Profit and Loss statement(PL)と呼ばれ、会社の利益と損失がわかるため、会社の収益力を見ることができます。

◼利益は5段階

利益は簡単にいってしまえば「売上高」-「費用」
つまり、モノやサービスを売ることで得たお金(売上高)から実際にかかった費用を引いた額が利益になります。

しかし、利益にも様々な種類があり、以下の5種類があります。

・売上総利益
売上高からその商品を仕入れたり作ったりするための費用である売上原価を引いた利益。
粗利益とも呼ばれ、事業のおおまかな採算を把握することができます。

・営業利益
売上総利益から、人件費や広告費などの商品の仕入れや生産に直接関係のない費用(販売費及び一般管理費)を引いた利益。
本業でどれくらい儲けたかがわかります。

・経常利益
営業利益から、本業以外の活動から発生した収益・費用(借入金の金利支払い等、定期的に発生するもの)を加減した利益。

・税引前当期純利益
経常利益から、臨時的に発生した特別利益・損失(資産の売却等、定期的には発生しないもの)を加減した利益。

・当期純利益
税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を引いた利益。
あらゆる費用を差し引いた後に残る最終的な儲け。

◼一番に見るべきは「当期純利益」

利益には5つの種類がありますが、なかでも一番に見るべきは「当期純利益」です。

当期純利益は会社の1年間の経営成績であり、見れば黒字なのか赤字なのかがすぐにわかります。

最終的な儲けである当期純利益がないと、会社に利益が蓄積しないため、資本金を食い潰すことになってしまいます。
わかりやすく個人で例えると、貯金が増えないどころか預金を取り崩すイメージです。

これからの時期は多くの会社で決算発表が行われる時期。まずは自分が勤めている会社がどれほど利益を上げているのか見てみましょう。

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