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〜 ベンジャミン・フランクリン 〜

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相場は落ち着きを取り戻す?

大型減税や関税導入など、その発言ひとつで世界が大きく動くトランプ米大統領。

3月末の大統領の支持率は前月比7%増の42%となり、トランプ大統領の政策が一定の評価をされていることがうかがえます。

しかし、市場ではトランプ発言の翌日以降、株、為替、商品市場が大混乱に陥っています。

いつまでこのような状態が続くのか。本日はアメリカの経済状況から相場の行方を考えてみます。

◼米国株は徐々に落ち着きを取り戻す

米株下落の背景には、フェイスブックの情報不正流用に端を発した、米デジタル企業への規制への懸念があります。

しかし、米デジタル大手は中国勢とのデジタル戦争真っ只中。そのなかで米国政府が今回の件を機に自国企業が不利になるような規制をかけることは考えにくいことから、年半ばには不安定な相場は落ち着くと考えられています。

◼カギとなるのは、利上げとインフレ

ここ数年の世界の株高は、米連邦準備制度理事会(FRB)が先導した世界的な金融緩和策によって支えられてきました。

しかし、そんな金融緩和も好調な景気を受け、世界的に縮小する傾向にあります。

FRBは2018年、19年の成長見通しを上方修正しています。そのため市場では18年は3回、19年にも3回、20年には2回の利上げを見込んでいます。もしこの通り利上げが実現すれば、政策金利は現在の2倍の3.4%にまで上がることになります。

また、インフレについては2018年に4.1%の失業率が19年には3%台まで下がり、労働需給の逼迫で賃金が上がることにより米国のインフレ率が2%にまで届くと予想されています。

◼好調を維持する経済、安定していく相場

FRBの予測では好調な労働市場ですが、新規労働参加者が多いことから労働需給はFRBが予測するほどには逼迫せず、賃金上昇圧力が限られるとの見通しもあります。

また、米国では7千万人といわれる戦後のベビーブーマーと呼ばれる世代が65歳超の老年期を迎えつつあり、急速に人口の老齢化が進んでいることも低インフレに陥る大きな原因となっています。

FRBの予想通りのインフレ率や政策金利になることは難しいですが、それでも世界的に景気は好調な傾向にあることはたしかです。
世界経済が安定を取り戻すのもそう遠くはないかもしれません。

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