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『教育が高くつくというなら、無知はもっと高くつく』
〜 ベンジャミン・フランクリン 〜

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会社の成績表を読んでみよう!財務講座③

世の中のほとんどの方が勤めている会社。日々働いて給料を得ているけれども、その会社の成績表である決算書は見たことがないという方は多いと思います。

普段の生活では見慣れないもののため難しいと思われる方も多いですが、基礎的な財務の知識を身に付けておくと仕事の役に立つことは間違いありません。

ここでは、そんな企業の成績表である決算書を読みこなすうえで基礎となるポイントを3日間にわたってお伝えしていきます。

◼投資家が重視する自己資本利益率(ROE)

ROEとは「Return On Equity」の略で、「自己資本利益率」と呼ばれる指標です。純利益を自己資本で割ることで求めることができ、株主から預かった自己資本に対してどれだけの利益を稼いだのかを示します。

ROEといわれてもいまいちよくわからないという方は、ROEは預貯金や債券の利回りに近い概念だと考えるとわかりやすいです。預貯金は利息が多いほど顧客の人気が高くなります。自己資本を預貯金の元本だと考えれば純利益を多く稼ぐ企業ほど人気が高くなります。

◼最低限求める水準は8%

投資家が企業に求める最低水準の利回りは8%とされています。

預貯金と比べてはるかに利回りが高いですが、株式は値下がりや、時には経営破綻のリスクもあります。高いリスクに見合うリターンが8%で、ROEが8%を超えた企業の株価は上昇に勢いがつく場合が多いようです。

◼ここにもあらわれる海外との差

最近は経営計画にROEを取り入れる企業も増えてきました。そんななかで、日本の上場企業では初めてROE平均が10%を超える見通しとなっています。

しかし、米国の主要企業のROEは平均で14%程度あり、この違いが日米の株式相場の勢いの差にもつながっています。

日本企業は利益率の低さに加え、余剰資金のため込み等、安定重視の財務運営がROE伸び悩みの要因とされています。

資産形成においては、十分な資産をつくるためには日本だけでなく海外にも投資をすることが必要不可欠です。

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