
低コスト投資信託活用術②
今年始まったつみたてNISA等を契機に、信託報酬という保有コストが極めて低いインデックス型の投資信託が増えてきました。
今回は、2日間に渡り信託報酬の差が運用成績に及ぼす効果や低コスト投資信託を活用するポイントを見ていきます。
◼信託報酬以外にも費用がかかる
投資信託には信託報酬以外にも様々なコストがかかっています。
それが「実質コスト」といわれ、組み入れ銘柄の売買手数料や海外資産の保管費用、監査報酬等を合算したものです。
この実質コストは資産の保管費用がかさみやすい新興国型や、売買頻度が高くなりやすいアクティブファンドは大きくなることが多く、信託報酬の数倍に達する投資信託もあります。
◼アクティブファンドは半分以上インデックスに勝てない
アクティブ型投資信託の場合、コストが多少割高でも運用成績そのものが良ければコストの高さを補うことができます。
アクティブ型は市場平均に比べて成績が大きく変動する傾向があり、17年のように市場全体が好調な時期にはインデックスを上回る投資信託が多くなります。
しかし、長期ではコスト負担を補えないことも多く、5~10年という単位で見ると半分以上のアクティブファンドがインデックスに負けているのが現状です。
◼運用の中心はインデックスファンドが無難
投資信託選びに自信があったり運用哲学に共感できるという場合はアクティブファンドを選んで市場平均を上回る収益を求めることは大切です。
ですが、アクティブファンドは当たり外れが大きいこともあり、好成績の投資信託を選ぶことができないと大きな損失に繋がってしまう可能性があります。
そのため、優れたアクティブファンドを選ぶ自信がないという方は、運用資産の中心部には低コストのインデックス投資信託を据える方が大きく外れることはなく安心だといえます。