保険は三角が合理的ってどういうこと??
先日の投稿で「保険は三角が合理的」とお伝えしたところ、「なぜ保険金が減ってしまうのに合理的なの?」というお声をいただきました。
そこで、本日は「三角の保険」が合理的な理由を解説していきます。
「三角の保険」とは、具体的には収入保障保険や逓減(ていげん)定期保険のことをいいます。
ここでは、収入保障保険を例にとって考えていきます。
おさらいですが、収入保障保険とは、万が一の際に死亡保険金を一時金ではなく毎月決められた金額を遺族が受け取る形式の生命保険のことをいいます。
例えば、以下の方が収入保障保険に加入したとします。
・加入者
→35歳男性
・保険金額
→毎月15万円受取(年間180万円)
・保険期間
→60歳
この方が、仮に保険加入後すぐに(35歳時点で)死亡した場合に、その後遺族が受け取る保険金は以下の通りです。
25年(残存期間)×15万円(月々の保険金額)×12ヶ月=4,500万円(保険金総額)
もし、加入10年後の45歳時点で死亡した場合に、その後遺族が受け取る保険金は以下の通りです。
15年(残存期間)×15万円(月々の保険金額)×12ヶ月=2,700万円(保険金総額)
◼保障が減っていくと遺族は困らないの?
結論からいうと、困りません。
理由は、残された家族にとって、必要となる保障金額は一年一年時間の経過とともに減少していくからです。
このことは「残された家族に必要な金額は、世帯主の方の今後の給料の総額に近い」と考えるとよくわかります。
生きていて会社から給料を受け取る場合、給料の受取額は退職までの残りの期間に応じて一年一年減少していきます。
例えば、年収400万円でずっと一定だと仮定すると、60歳の退職時までに受け取る給料総額は以下のようになります。
・40歳時点
→20年(60歳定年までの残り期間)×400万円(年収)=8,000万円(60歳定年までの受取額)
・50歳時点
→10年(60歳定年までの残り期間)×400万円(年収)=4,000万円(60歳定年までの受取額)
このように、給料の受取総額自体が退職までの残りの期間に応じて年々減少するため、それを保障する保険も年々減少しても問題ないと考えることができます。
この収入保障保険の最大のメリットは、通常の定期保険(保険金額が満期まで一定)のものと比べて保険料が割安なこと。
実際の保険商品で比較すると、収入保障保険は通常の定期保険のものと比べて月々の保険料の負担が約半額で合理的に必要保障金額を備えることができます。
この保険の仕組みを知っているだけで、生涯で数百万円~1,000万円程度の保険料を削減することができますので「保険は三角が合理的」という合言葉をぜひ覚えていただければと思います。